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INTRODUCTION
イントロダクション

ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが共演を果たし、現代映画界を爽やかに皮肉った業界風刺エンターテイメントが日本上陸!誰もが憧れる華やかな映画業界の裏側で本当に繰り広げられているかもしれない、天才監督と人気俳優2人の三つ巴の戦いを描き、アイロニカルでスタイリッシュな傑作が誕生した。

『ル・コルビュジエの家』(09)、『笑う故郷』(16)など、スタイリッシュな映像とシニカルなユーモアで構築された独自の世界観を誇る映像作家ガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーンのふたりが監督を務め、知られざる映画製作の過程を臨場感あふれる手法で描く。個性的でわがままな女性監督には、アカデミー賞®助演女優賞を獲得した経験をもつペネロペ・クルス、うぬぼれたスター俳優には、ハリウッドを始め国際的に活躍しカンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞したスペイン人俳優のアントニオ・バンデラス、老練な舞台俳優には、『笑う故郷』でベネチア国際映画祭最優秀男優賞を受賞したアルゼンチンの大御所俳優オスカル・マルティネスがそれぞれ扮する。世界中から評価を受ける演技派大物俳優陣が意地の悪い役柄をド直球に演じ、全力の小競り合いを華麗なドラマに仕立て上げる。

ウィットに富んだセリフと予想だにしない急展開が続く物語、そして上品なタッチで炙り出される人間の滑稽な本性が陽気な笑いを誘い、米映画批評サイトRotten Tomatoesでは96%の高評価を獲得。さらにローリングストーン誌が発表した2022年のベストムービー22にも選出されるなど、海外で軒並み賞賛されている話題作となっている。

STORY
ストーリー
CAST
キャスト
ペネロペ・クルス
(ローラ・クエバス)
1974年生まれ、スペイン、マドリード出身。1992年、『ハモンハモン』で映画デビュー。ペドロ・アルモドバル監督の『オール・アバウト・マイ・マザー』(99)で、国内外で注目される。また、アルモドバル監督の『ボルベール〈帰郷〉』(06)でカンヌ国際映画祭女優賞に輝き、アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、演技派俳優として世界的に知られる。続く『それでも恋するバルセロナ』(08)でアカデミー賞®助演女優賞を受賞、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされ名声を確立する。さらに、『NINE』(09)でアカデミー賞®とゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、再びアルモドバル監督と組んだ『パラレル・マザーズ』(21)でベネチア国際映画祭最優秀女優賞を獲得し、アカデミー賞®にノミネートされる。
その他の主な出演作に、『ライブ・フレッシュ』(97)、『エレジー』(07)、『抱擁のかけら』(09)、『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』(11)、『ローマでアモーレ』(12)、『悪の法則』(13)、『オリエント急行殺人事件』(17)、『誰もがそれを知っている』(18)、『ペイン・アンド・グローリー』(19)、『355』(22)などがある。
アントニオ・バンデラス
(フェリックス・リベロ)
1960年生まれ、スペイン、マラガ出身。1982年、ペドロ・アルモドバル監督の『セクシリア』で映画デビュー。その後、『マンボ・キングス わが心のマリア』(92)でハリウッドデビューも果たし、『フィラデルフィア』(93)、『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(94)、『デスペラード』(95)などのヒット作で世界的なスターとなる。また、アルモドバル監督の『ペイン・アンド・グローリー』(19)で絶賛され、カンヌ国際映画祭男優賞を受賞し、アカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。
その他の主な出演作に、『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(87)、『欲望の法則』(87)、『アタメ』(89)、『マスク・オブ・ソロ』(98)、『スパイキッズ』(01)、『ファム・ファタール』(02)、『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』(03)、『レジェンド・オブ・ゾロ』(05)、『私が、生きる肌』(11)、『ルビー・スパークス』(12)、『アイム・ソー・エキサイテッド』(13)、『オートマタ』(13)、『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』(17)、『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』(18)、『ドクター・ドリトル』(20)などがある。
オスカル・マルティネス
(イバン・トレス)
1949年生まれ、アルゼンチン、ブエノスアイレス出身。アルゼンチンが誇るベテラン俳優。1960年代から俳優として活動を始める。ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーン監督の『笑う故郷』(16)で、ベネチア国際映画祭男優賞を受賞する。その他の主な出演作は、本国アルゼンチンで大ヒットし、アカデミー賞®外国語映画賞にノミネートされたオムニバス作品『人生スイッチ』(14)、『コブリック大佐の決断』(16・劇場未公開)など。
STAFF
スタッフ
ガストン・ドゥプラット & マリアノ・コーン監督
ガストン・ドゥプラットは1969年生まれ、アルゼンチン、ブエノスアイレス出身。マリアノ・コーンは1975年生まれ、アルゼンチン、ブエノスアイレス出身。2人で手掛けた作品は、撮影監督も務めてサンダンス映画祭撮影賞を受賞した『ル・コルビュジエの家』(09)、ベネチア国際映画祭で高く評価された『笑う故郷』(16)、『4×4 殺人四駆』(18)、TVシリーsズ「管理人は知っている」(22)など。スタイリッシュな映像とブラックなユーモアで構築された独自の世界観が絶賛され、現在までに32の賞を受賞し45ノミネートを果たしている。
COMMENT
監督コメント
ガストン・ドゥプラット監督
映画がどのように作られるのか、撮影中の難題や問題点を見せる映画は数多くあります。しかし役者たちが私たちの感情を揺さぶるための努力や苦労をきちんと描いた作品はありません。普段は目にすることのない、複雑で特別な撮影プロセスを掘り下げました。主演のペネロペ・クルス、アントニオ・バンデラス、オスカル・マルティネスの3人は、俳優業の問題点を正確に描き出す本作の可能性に惹かれたのです。本作は、本番前のリハーサル段階を中心に構成され、各シーンは独立し毎回完結しています。3人の役者がどのように感情を作り上げてくのか、観客も一緒になって役作りを学べるマスタークラス(上級特別授業)なのです。芸術的な創造のプロセス、プロとしての能力、エゴ、名声と評価の必要性、演技の流派の違い、異なる背景や目標など、アーティストたちの間に存在する緊張感を描き出すことに情熱を注ぎました。
マリアノ・コーン監督
実はかなり前から、ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスと共に映画を作るという話がありました。彼らは僕らの映画を気に入ってくれており、一緒にチームを組むことに興味を示していたのです。最終的に彼らとはロンドンで会い、本作への出演を快諾してくれました。そして、『笑う故郷』(16)で主役を演じたオスカル・マルティネスの演技を、ペネロペとアントニオがとても好きだと言っていたので、3人目の主演俳優として彼をキャスティングしました。僕らの『笑う故郷』『4×4 殺人四駆』(18)を共同製作したザ・メディアプロ・スタジオが加わり、脚本にはアンドレス・ドゥプラットも参加しました。撮影テクニックや映画のストーリーも観客の皆さんには楽しんでもらえることでしょう。
著名人コメント
(2/3更新)<順不同・敬称略>
黒木瞳
女優/映画監督
こんな映画見たことない!
俳優陣の最高のパフォーマンスが、クオリティの高い脚本演出に見事な華を咲かせている。業種が同じだけに、何度、にやけたことか、、、。
大森立嗣
映画監督
映画人が情けなくて、カッコ悪くて、笑っていたんだけど、やっぱり日本映画にも思い当たる節が多々あって、最後はズドーンとくらいました。おもしろっ!
堀未央奈
女優
作品を作っていくスピード感が心地よく、共感する部分や逆に笑ってしまうくらいにぶっとんだシーンもあり、時間があっという間でした!
中村真夕
映画監督
映画に魅了され、狂わされた映画人たちの愛すべきコメディ。万国共通、良くも悪くも、映画は作り手の人生を狂わせます。
森迫永依
女優
本当にこんなことがあったらどうしよう?と見ているこちらが気まずくなるような、笑えないのに笑ってしまう空間。
主演陣の人間臭さ溢れる演技に脱帽です。
辛酸なめ子
漫画家・コラムニスト
ラテンの情熱が暴走し、ぶつかりあったところに生まれるシュールな笑い。ピュアで真剣なスペインの映画人の姿に感情を揺さぶられます。
瀬戸あゆみ
モデル/Dear Sisterhoodディレクター
シニカルでシュールなコメディ。
(でも、きっとこうやって定義づけられるのも監督は嫌がるかな。なんて。)
魅せられる演出と演技で、引き込まれてあっという間に観終わってしまった。
映画の終わり方も印象的ですき。
エンターテイメントには虚構が存在する。
そんなことを、散りばめられた皮肉が考えさせてくれる。